【完全ガイド】CanvaでTシャツ用デザインを作成・入稿する際の注意点と手順

近年、デザイン初心者の方にも使いやすいツール「Canva(キャンバ)」を使って、Tシャツプリント用のデータを作成されるお客様が増えてきました。
しかし、印刷用データとしては注意が必要な点も多く、トラブルを避けるためにも正しい方法を理解することが大切です。

この記事では、CanvaでTシャツ用デザインを作成・入稿する際の注意点、データの作り方、印刷用PDFでの書き出し方を丁寧に解説していきます。


目次

  1. Canvaとは?

  2. Canvaを使うメリット・デメリット

  3. Tシャツ用デザインをCanvaで作成する際の基本設定

  4. デザイン時の注意事項

  5. 印刷用PDFでの書き出し方法

  6. 入稿前のチェックリスト

  7. よくあるトラブルとその回避法

  8. まとめ


1. Canvaとは?

Canvaは、オーストラリア発のクラウド型グラフィックデザインツールで、初心者でも直感的にデザインを作成できるのが特徴です。
ブラウザ上で動作し、テンプレートも豊富なため、パソコンだけでなくスマホからでもデザインを作成できます。


2. Canvaを使うメリット・デメリット

メリット

  • テンプレートが豊富:ポスター、名刺、SNS用画像など用途に応じたテンプレートが揃っている

  • 操作が直感的:ドラッグ&ドロップで簡単に配置可能

  • 無料プランでも使える機能が多い

  • スマホやタブレットでも操作可能

デメリット

  • 解像度の調整が細かくできない

  • カラーモード(CMYK)が使えない(RGBのみ)

  • パス化(アウトライン化)ができない

  • 一部フォントが商用利用不可の可能性がある

Tシャツなどの印刷物に使う場合、これらの点を理解した上で使うことが重要です。


3. Tシャツ用デザインをCanvaで作成する際の基本設定

キャンバスサイズの設定

  • 推奨サイズ:横3508px × 縦4961px(A3サイズ・300dpi相当)

    • Canvaは「ピクセル」指定なので、なるべく高解像度で作ることをおすすめします。

設定方法:

  1. ホーム画面で「カスタムサイズ」を選択

  2. 幅:3508、高さ:4961、単位:pxを指定

  3. 「新しいデザインを作成」


4. デザイン時の注意事項

① カラーモードに注意(RGB vs CMYK)

  • CanvaはRGBカラーのみ対応のため、印刷時に色味が変わる可能性があります。

  • 鮮やかな蛍光色やネオンカラーなどは、特に再現が難しいため注意。

➡ 印刷会社に事前に相談して、色味の見本(カラーチャート)と照らし合わせると安心です。


② フォントの使用に注意

  • 無料・Proに関わらず、商用利用が許可されていないフォントも一部存在します。

  • 特にフリーフォントを使用する場合は、ライセンスを確認することが重要。

➡ Canva公式で「商用利用可」と明記されているものを使用しましょう。


③ 写真や画像の解像度に注意

  • Web用の画像を使うと、印刷時にぼやける・荒れる可能性があります。

  • Canva内の素材も、拡大しすぎると画質が低下します。

➡ 「画質が良いかどうか」は、拡大表示で確認して判断するのがベスト。


④ デザインのサイズ・位置に注意

  • 実際にTシャツにプリントしたときのイメージを想像しながら配置を行いましょう。

  • Canva上のサイズは実寸ではないため、目安として以下を参考に:

 

デザインサイズ(cm) 用途例
約20×20cm 胸・背中中央
約30×40cm 前面・背面大判

5. 印刷用PDFでの書き出し方法(入稿用)

書き出し手順:

  1. 画面右上の「共有」→「ダウンロード」

  2. ファイルの種類:「PDF(印刷)」を選択

  3. オプション設定:

    • 「トリムマークと塗り足しを含める」→ チェック不要

    • カラープロファイル:CMYK → Canva非対応(RGBのままでOK)

    • PDFの圧縮 → 圧縮なしを推奨

  4. 「ダウンロード」

➡ 完成したPDFをそのまま印刷会社に送る or 入稿サイトでアップロードすればOK。


6. 入稿前のチェックリスト

☑ キャンバスサイズは3508×4961px(または300dpi相当)になっている
☑ 商用利用OKのフォントを使っている
☑ 写真や素材の画質が荒くないか確認した
☑ デザインの配置バランスに問題ないか
☑ RGBカラーで作成していることを理解した
☑ 「印刷用PDF」で書き出した
☑ ファイル名に日付や名前をつけて管理しやすくしている


7. よくあるトラブルとその回避法

 

トラブル内容 原因 対応策
色味が違う RGB→CMYK変換時のズレ カラーチャートで確認/事前に色味の確認を
文字化け フォントが印刷時に置き換えられた フォントを画像化 or PDF化して送る
画質が粗い 解像度不足、画像の拡大しすぎ 高解像度素材を使う/大きめサイズで作成
フチが切れる 塗り足し・余白がなかった 重要な要素は内側に配置する

8. まとめ

Canvaは誰でも手軽にデザインできる便利なツールですが、印刷物に使うにはいくつかの注意点や制限があります。

特にTシャツ用のデザインでは、解像度・色味・フォントの権利・PDF形式の書き出しがポイントになります。

正しい手順を守れば、Canvaでも十分高品質なTシャツプリントが可能です。


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村井雄大

村井雄大

東京巧版社 村井雄大

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