目次
🔵 DTFプリントとは?
DTF(Direct To Film)プリントとは、特殊なフィルムにインクを印刷し、粉状の接着剤(ホットメルトパウダー)をふりかけて熱処理し、それをTシャツなどの布地に熱プレスで転写するプリント方式です。
「直接Tシャツにプリントする」のではなく、「一度フィルムに印刷してから貼り付ける」点が大きな特徴です。
🧪 DTFプリントの工程
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デザインをDTF対応プリンターで透明フィルムに印刷(白引きあり)
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印刷したフィルムにホットメルトパウダーをまぶす
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ヒーターで粉を溶かして乾燥・固着させる
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完成した転写フィルムをTシャツにあててプレス機で熱転写(約130〜160℃)
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フィルムを冷ましてから剥がす(コールドピール or ホットピール)
✅ DTFプリントのメリット
メリット | 説明 |
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🎨 フルカラー対応 | 写真やグラデーションも綺麗に再現可能。 |
👕 幅広い素材に対応 | 綿、ポリエステル、ナイロンなどに転写可能。 |
🔁 少ロット・1枚からOK | 製版不要なので1枚から制作可能。 |
💪 耐久性が高い | 洗濯にも比較的強く、剥がれにくい。 |
💼 在庫管理が楽 | 転写フィルムを作り置きでき、注文に応じて後から転写できる。 |
⚠️ DTFプリントのデメリット・注意点
デメリット | 説明 |
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✋ 手触りがやや硬い | 印刷部分に厚みとハリが出るため、ややシート感がある。 |
🖨 専用機材が必要 | 一般的なプリンターでは対応できず、DTF用プリンター・加熱機・プレス機が必要。 |
🎯 細かいカス取り不要だが… | 周囲に余白が出ることがあるため、背景処理に注意が必要。 |
🌡 環境管理が必要 | 湿度・温度の影響で仕上がりに差が出ることがある。 |
🎯 DTFプリントはこんな用途におすすめ!
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1枚から注文できるオリジナルTシャツ制作
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フォトTシャツやキャラクターグッズ
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ポリエステル系ユニフォームやブルゾン
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プロモーション用の多品種小ロットアイテム
🆚 他のプリント方式との比較
項目 | DTF | シルクスクリーン | インクジェット(DTG) | アイロン転写 |
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初期費用 | ◎低い | △製版が必要 | △専用機が高価 | ◎低い |
少ロット対応 | ◎ | △非効率 | ◎ | ◎ |
色数制限 | なし | あり | なし | あり |
洗濯耐性 | ◎ | ◎ | △ | △ |
手触り | △厚め | ◎柔らかい | ◎柔らかい | △厚い |
💡 補足:DTFプリントの「白引き」について
DTFプリントでは、デザインの下に白インクを敷く(=白引き)工程があります。これにより、濃色のTシャツにも色が沈まず鮮やかに仕上がります。
✍️ 業者向けのポイント
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DTFプリントは在庫リスクが低いため、EC受注生産との相性が良い
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転写フィルムを外注して、社内で熱プレスだけ行う方法もアリ
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白引き・余白処理のノウハウがリピート品質に直結する
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